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自分から正直に告白をできるかもしれません。相互を信頼していればこそ、心を開くことができるのです。

4] 相互に尊重すること

相手の人格は尊重しなければなりません。人にはプライドがあります。プライドが傷つけられれば怒りの感情が生まれ、相手に反撃することもあるでしょう。相手に権力があれば逆らう事もできず、自己嫌悪にもなり、やる気を失う事になりかねません。たとえ問題行動があったとしても、それはその行動が問題なのであり、全人格を否定するものではないはずです。

相互に感情的になって人格を否定しあうことになると最悪な状態になってしまいます。「だからお前はダメな人間なのだ」とは絶対に口にしないことです。逆に自分自身の人格まで疑われてしまうことになりかねません。

5] 共感的に理解をする

表面だけでなく相手の感情を相手の身になって受け止めてみます。同情ではありません。同情は自己満足的で、共感は相手の気持ちになってみることです。相手の喜怒哀楽の感情を共に分かち合うことを心掛ければ、本当に同じような気持ちを感じるようになります。喜びも悲しみも分かち合える人がいるということは、それだけで勇気づけにもなります。時にはうれしくて涙ぐむ場合もあります。そしてもっと自分の内的な問題についても話してみようという気にもなるでしょう。心の核心に触れる、ことができるはずです。逆にだれも分かち合う人がいないと思うと人は心を閉ざして、素直な感情を表すことができなくなります。泣きたいときに泣き、笑いたいときには素直に笑える人は幸せを感じている人のはずです。

6] 観察と情報収集により分析的に理解をする

客観的に事実を分析することも大切です。先入観にとらわれず、レッテル貼りをしないで事実だけを確認しなければ、正しい指示ができません。相手の表情、話し方、態度を観察し、その変化に気付くことによって、相手からの言葉に隠されたメッセージも受け取ることができるのです。

 

 

 

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