光が丘学園の和太鼓は、障害の重い軽いを問わず、全児童がバチを握り、太鼓の前に立つところに最大の意義があります。多動で太鼓の前に立っておれない子、大きな音に耳をふさぐ自閉傾向の子、集団行動が苦手で飛び出す子、バチを投げる子など、すぐには受け入れてくれない子供もいましたが、和太鼓が子供達を魅了するのにそれほど時間はかかりませんでした。それがどうしてなのかは上手く言えませんが、とにかく、時もじっとしていなかった子が太鼓の前に立って自分の順番を待ち、心身の動きの慌ただしい子が音楽に合わせて快くリズムをとり、対人関係に歪みのある子が仲間と協調して演奏し、人前に出ることが出来るというような様々な変化が目に見えて現れてきたのです。
最初は、子供達が音楽の楽しさを味わってくれればいい。自分達で楽器を演奏する職員の「孔雀太鼓」(子供達に負けてはいられないと結成した職員チームです。)は、いつの間にか二人三脚で色々なイベントに出演させて頂くようになっていました。それまで学園の子供達が地域の中で活動するとか、自分達をアピールする場などほとんどありませんでしたから、ひかり太鼓が学園と地域との架け橋の一つになってくれたのです。
ステージに立ち、スポットライトを浴びながら演奏する子供達の顔は、自信に満ち溢れ輝いています。そして、自信を持った子供達には更にやる気が湧きます。ひかり太鼓は、もう子供達にとって無くてはならないものになりました。
このような学園の太鼓には、よだれや鼻汁がつくこともしばしばあります。乱暴に打たれて皮はガサガサ、太鼓の縁はデコボコです。たまには押し倒されて台から落ちたりもします。それでも7台の和太鼓は、子供達のまっすぐな心を、いつでも“ドーン”と頼もしく受け止めてくれています。
協力事業
第1回競艇名人線競走で太鼓を演奏
大阪の住之江競艇場で開催された第1回競艇名人戦競走において3日間、太鼓演奏を行いました。
住之江競艇場で太鼓演奏を行うのは、今回で3回目となり、太鼓に対する評価が高まり、太鼓ファンも増えてきております。見る目も厳しくなってきているファンの前で、迫力ある演奏を披露しました。
4月20日(木)加賀太鼓保存会(石川県)
21日(金)大江戸助六太鼓(東京都)
23日(日)掛合太鼓保存会(島根県)