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ご挨拶

 

静岡県太鼓連盟会長

社会福祉法人 富岳会

山内強嗣

 

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第2回日本太鼓全国障害者大会が、第1回に続き静岡県太鼓連盟並びに社会福祉法人富岳会の主管で開催できますことは、私達にとって名誉であり、日本太鼓の持つ新たな可能性を、多くの方々に知って戴く活動に、微力ながらお手伝いできたことを幸せに感じております。

日本の太鼓は今、教育、療育、セラピー、リハビリテーション等の分野でも注目を浴び、取り入れられ始めています。しかし、その実践は取り組んでいる団体独自で、または手探り状態で進められているのが現状です。

今後、(財)日本太鼓連盟が核となり、日本太鼓を使っての教育プログラム、ミュージックセラピーの分野における日本太鼓の有効性、高齢者の生きがいづくりや、機能回復訓練、障害者の文化芸術活動としての日本太鼓のあり方など、個人としての研究活動の難しい分野のまとめ役となっていただけることを期待いたしております。

今、世間では犯罪の低年齢化、凶悪化、自殺者の急増と辛いニュースばかりです。しかし今回の出演者は、障害を持ちながらも胸を張って自分の人生を生きています。彼らの一心不乱に太鼓を打ち込む姿は、今の日本から無くなりかけている大切なものを感じます。彼らの打つ太鼓こそ、真の命の響き、生きている証なのです。

この大会は、今後3回、4回と日本各地で開催され、太鼓が障害者と健常者と言われる人たちとの、心の壁を取り除くバリアフリーとなること。そして彼らの持つ、命のパワーを、現代の病んでいる人々に観て、聴いていただき、何かを感じとって欲しいと願って止みません。

 

 

 

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