さわさわと山が囁く…。さらさらと川が流れる…。こくこくと湯が湧き出る…。
幻想的な深い霧の中、裸になった男達が四季折々の自然を音にかえてゆく。
「でんつくでんでん でんつくでんでん」
豊後富士「由布岳」の山脇、塚原峠から湯布院盆地全体へ響き渡る。そのリズムは街の中心部にある金鱗湖から湧き出た温泉がやがて大河となりゆく様、日本そして世界へ湯布院の音として今、響いてゆく。
鍛えあげられた心と肉体…。一打で大地を激震させ、一打に人生の全てを掛ける「源流太鼓」それは男達の魂のリズムである。
2 銚子はね太鼓保存会(ちょうしはねだいこほぞんかい)…千葉県
演奏曲 初切り、海神太鼓、銚子はね太鼓(しょぎり、かいじんだいこ、ちょうしはねだいこ)
はね太鼓は、江戸時代から銚子だけに伝わる、非常に珍しい祭り太鼓であり、銚子市の無形民族文化財です。
太鼓を二人の打ち手が担ぎ上げ、首とあばらで太鼓を支えます。打って跳ね、跳ねては回り、太鼓もろとも宙に舞います。
極めつけは「ねかせ打ち」継ぎ手が一人を抱え込み、地を這わせ太鼓を打ちまくります。
黒潮躍る海の男の力と技の太鼓です。