5. その他
PCGにとって最大の問題点は、設備・船艇勢力の絶対的不足が挙げられる。特に救助船については1隻も稼動できず、実際の海難救助については、海軍及びPCG Auxiliary(フィリピンコーストガード補助隊;民間ボランティア団体で、ヨット、プレジャーボート所有者等からなる。)によってなされ、PCGは情報収集と救助調整及び海難原因の調査にあたっているのが現状である。
なお、上記オーストラリア及びドイツより各2隻ずつの巡視船が供与(ローン)されることから、PCG本庁にも同関係者の出入りが増えその影響力も大きくなっており、日本の相対的影響力の低下が懸念されるところである。
また、海軍から分離したことで、それまで同海軍の研修訓練施設等を利用できたが、今後独自で新人教育から高度な捜索救助、海洋保全教育を実施しなければならずその方面の整備も緊急な課題となっている。
ATTACHMENT5.