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社会的に大きく取りあげられているダイオキシンではありますが、海が汚染されてはいけないと良心的に考え拾い上げたゴミの処理が一個人の負担となり、役場の環境係などはタッチしないのであれば、ゴミを発見しても「見なかったことにしよう」としたり、焼却場まで持って行かずに近くの空地で焼却処理を個人的にする、というような一種反社会的行動をとらざるを得ない状況に陥るとは考えられませんでしょうか。

このことは、海上保安署の立場で汚染防止運動をしていること、それを推進している我々各地区の推進員の存在が、公の立場である役所の環境係に印象が希薄であることが問題だといえます。

推進員として与えられた任務をやりとげようと私達が取り組んでも、それを相談して真剣に考え適切な具対策を提案してもらうどころか、「面倒なことをいってきたな。」という雰囲気があらわれるような逃げ腰の返事では何ら問題解決になりません。

舞鶴地区(第八管区海上保安本部)での地区ブロック会議の中でも話題になりましたように、こういった会合の際に各市町村役場にも出席してもらい、推進員の存在や役割、活動の理解を得て、拾い上げたゴミの処理についての解決策を一緒になって考え、連携していくことが未来の環境保全にとって大切なことだと考えます。

私は釣のお客さんに、ゴミの持ち帰りを働きかけております。海を守っていくことの大切さは、島に住み、海の恩恵に預かる者である私達が痛切に感じております。

どうか、私達末端の者の思いを、計画をたて実施できる機関に職されている方達に汲んで頂き、現在の課題に取り組んで頂きたい。そして実践的な機関にして頂くことを希望します。

(舞鶴地区会誌「推進員だより」第11号)

 

七尾支部だより 七尾支部 勝木省司推進員

先般、海洋環境保全推進員に任命していただき大変光栄に思っています。さて、私どもの会社は定置網漁を業とし、佐々波漁港はその基地であり土台であり、佐々波漁港なくして我が社の発展もありえず「共存」をモットーに歩んできました。

漁港を使用する側としても漁港の美化に極力努めています。

年2回、社員総出の草刈奉仕は慣例となっています。また、私の趣味で始めた事ですが、岸壁に名画を配し「名画のある漁港」として各方面から注目していただけるようになりました。岸壁を飾ることでゴミを出さない、ゴミを出せないという心情が漁民のみならず、釣り人の問にも浸透してきたように思われ、漁港の美化に一役買えたのではないかと自負しております。

これからも漁港の環境保全に努めてまいります。

(新潟地区会誌「かんきょう通信」第9号)

 

 

 

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