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引き続き会員の功労者百三十名に対する表彰に移り、畠山鴒苑総範位が代表して授与され盛会のうちに式典が終りました。続いてご来賓先生による味わい深い熱のこもった模範吟詠が披露され、大きな拍手がわきました。

次いで第三部の和歌朗詠「源氏物語」は舞台芸術の分野で広くご活躍の竹邑類先生の演出、劇団民芸の稲垣隆史先生のナレーションで綴る初演の作品で、弊流の若手吟士を起用しての試みでした。光源氏を巡る女たちの様々な模様を和歌に託した大変優雅な舞台で、会場の雰囲気も次第に上り、感動と余韻の残る四十周年記念大会を飾る華やかな源氏物語でした。先代宗家もさぞかし喜ばれたことと思いますし、新たな企画吟詠の世界を広げることが出来ました。

大会終了後の打ち上げ懇親会は、会場近くの日比谷公園内の松本楼で、ご来賓先生方と舞台スタッフを囲み、寛いだ形で開かれました。ご来賓先生から先代宗家との思い出話や心強い激励のお言葉をいだだき、会場は大いに盛り上り、最後は洌風流愛唱歌を声高らかに合唱し、吟界並びに洌風流の二十一世紀に向っての発展を願って終了いたしました。

(記念大会事務局)

 

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式典で祝辞を述べる鈴木吟亮財団常任理事

 

奈良県本部創立四十周年記念 全国吟剣詩舞道大会を終えて

菊花薫る平成十二年十月二十九日、関心流日本興道吟詩会奈良県本部創立四十周年記念全国吟剣詩舞道大会を、万葉のふるさとであります桜井市の市民会館大ホールにて開催いたしました。

ご来賓の諸先生方は関心流家元宗家会長藤井芳洲先生、名誉会長今村騰洲先生、両ご夫妻に総本部役員の諸先生方、又遠く関東、福岡、大分県を初め各府県本部長並びに講師の諸先生方愛国詩吟総連盟理事長八島紫海先生及び近畿地区連絡協議会議長山岡哲山先生並びに各界役員の諸先生、奈良県吟剣詩舞道総連盟の役員及び諸先生方多数のご臨席を賜りましたこと誠にこの上なき喜びと感謝の念で一ぱいです。

開場と同時に大ホールもはちきれんばかりの大盛況で胸の熱くなるのをおぼえました。

予定の九時二十分の開会宣言によって大会の幕は切って落とされました。最初の会員発表は、企画番組(第一部)構成吟「四季うるはし」と題し各吟詩会の合吟詩舞を取り入れ、創立四十周年を祝う「祝賀の詩」をもって第一部の幕となり独吟は本部長と三役のみと致しました。

午後の式典には地元桜井市長、長谷川明先生のご臨席を仰ぎ、初代本部長定井道洲先生、二代目川村玲洲先生並びに会員物故者の御霊に黙祷を捧げました。本部長は挨拶の中で会員諸氏の熱意と献身的な努力の結晶でこの大会が開催出来た喜びとお礼を述べ、会員一同一丸となり、正しい吟剣詩舞道の実践と人格情操の陶冶に一層努力して参りたいと、力強く抱負を述べられました。

ご来賓の先生方を代表して桜井市長、濱田哲城、松阪翠風、藤井芳洲の各先生方より有意義な教訓、激励と身に余るお褒めの言葉の祝辞を頂戴し深く感銘いたしました。又式典の終りに本部役員並びに高齢をも顧りみず二十年以上の長きに亘り吟詩道に精進を重ねられた八十歳以上の会員の方々にそれぞれ表彰状並びに記念品が贈られました。

式典に続きご来賓の諸先生方の格調高い素晴らしい吟詠や華麗なる剣詩舞のご披露に感激いたしました。

最後に特別企画構成番組(第二部)「李白と酒」と題し中国盛唐の大詩人、李白の数多い詩の中から、「月と酒」に関する詩を選んで構成し和歌、詩舞を取り入れての一時間余りの熱演に緞帳の降りた後のあの大きな拍手に今までの労苦と疲労が一度に吹き飛んだことと思います。

(広報委員、植村宣洲)

 

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式典で、永年功労者が表彰された

 

第三十四回中四国剣詩舞道総連盟香川県大会

(財)日本吟剣詩舞振興会、香川県、丸亀市、県教育委員会、NHK高松放送局、西日本放送、四国新聞社、等の後援を受けて中四国剣詩舞道総連盟総本部(中四国六県、会長伊藤竹外)の第三十四回中四国剣詩舞道総連盟香川県大会は平成十二年十一月二十六日紅葉今を盛りの、蓬来城山麓、丸亀市民会館に於いて、香川県の担当により盛大に開催されました。

 

 

 

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