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吟剣詩舞の若人に聞く

第二十八回

 

空手で鍛えた強い精神力で、見事、晴れの栄冠に揮く。

 

平成十二年度全国吟詠コンクール決勝大会幼年の部で見事に優勝した西田陵くんを、嬉しさも冷めやらないコンクール後にインタビューしました。喜びの中、ご家族と共に陵くんのこと、吟詠のことをお聞きしました。

 

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西田陵くん

 

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インタビューに答える写真(左)より母の西田美和さん、西田陵くん、師で祖父の高下青道さん、祖母の高下青峯さん

 

西田陵くん(十歳) (平成十二年度全国吟詠コンクール決勝大会幼年の部優勝)

師…高下青道さん(下関朗吟会)

母…西田美和さん

祖母…高下青峯さん

 

いつから詩吟をしているの?

陵 「幼稚園の年長の終わりごろからです」

青峯 「五歳ぐらいでしたね」

誰かにすすめられたの?

陵 「よく覚えていません」(笑)

青道 「私たちは祖父、兄弟、それから私自身みんな詩吟をする詩吟一家ですから、小さな時からこの子も詩吟を聞いていて、それが始める切っ掛けになったのでしょう。また、私が教室を開いているものですから、教えやすいというのもありました」

陵くんは先生のお孫さんにあたるのですか?

青道 「はい、そうです」

お孫さんを教えてみていかがですか?

青道 「子供ですから素直に、言ったことをそのまま覚えるので、間違ったことは言えず、この子より私のほうが緊張しますね」(笑)

お母様は詩吟をしているのですか?

美和 「いえ、していませんが(笑)、私の父母がしておりますし、それを聞いて育ちましたから、子供がすることを嬉しく思います」

娘さんにはさせようと思いませんでしたか?

青峯 「いますすめています」(笑)

お祖父(じい)さまに注意されることはある?

陵 「いろいろあります」(笑)

お祖母(ばあ)さまから見て、陵くんはいかがですか?

青峯 「練習のほうは素直にやっています。また、この子は空手もしていますから、物に対する精神力の強さを持って大きくなっているので、詩吟への取り組みも感心するものがあります」

空手と詩吟どちらが好き?

陵 「そう言われたら難しいです」(笑)

詩吟を聞いて感じたことはある?

陵 「古いなと思いました」(大笑)

それなら何故しているの?

陵 「堂々とうたっているところを見たら、カッコいいなと思ったからです」(笑)

声を出すのは好き?

陵 「はい、好きです」

吟士としての陵くんはいかがですか?

青道 「なかなか覚えがよく、将来性があるのではないかと思います」

将来性があるという点は?

青道 「音楽的に音程がしっかりしているところとか、小ユリのうまさなどです。二、三回練習すればしっかりできますからね」

 

全国大会は今回が初めて?

陵 「はい、そうです」

県大会の方はいかがですか?

 

 

 

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