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お姉さんから弟を見て、どう思う?

知佳 「ちゃんとやっているなと思います」

先生はどのような指導をなさっていますか?

忽那 「基本的なことですが、音程をしっかりさせることや正確なアクセント、子供らしい吟をさせるように指導しています」

アクセントは難しくないの?

孝則 「難しいところもあるけど、簡単なところもあると思います」

小さい子を教える時の注意点などはありますか?

宮田 「忽那副会長もいいましたが、幼年は幼年らしい、少年は少年らしい、テクニックにこだわらない素直な声で吟じるというのが、私どもが思っている指導方法です」

学校の友達は、詩吟をしていることを知っているの?

孝則 「あまり知らないです。教えていないから」

なぜ教えないの?

孝則 「教えても、詩吟って何と言われるから」(笑)

 

地域のコンクールには何回も出ていますか?

忽那 「八歳の時から、何回も出ています」

宮田 「初めから良い成績でしたね」

全国大会に出たのは、今回が初めてですか?

忽那 「そうです」

それで三位の成績は良いほうですね?

忽那 「私もビックリしました」(笑)

全国大会の舞台はどうだった?

孝則 「初めは緊張したけど、声がうまく出たのでやりやすかったです」

あまり緊張しない方なの?

孝則 「はい」

忽那 「度胸はあるほうですね。出る前に稽古しましたが、素直に落ち着いて聞いてくれました」

三位という成績には満足している?

孝則 「優勝したかったけど(笑)、少し吟が早くなってしまったので、それでも三位が取れたことに満足です」

千代美 「そんなことをいっていますけど、随分悔しがりましたよ(笑)。あの大きなトロフィーを欲しがりましてね」(笑)

孝則くんは負けず嫌いなの?

忽那 「わりあいそうですね」

宮田 「これからは少年の部でがんばればいいよ」(笑)

詩吟以外に興味のあることはなに?

孝則 「やめてしまったけど、剣道です。家には練習用の道具があり、たまにやっています」

宮田 「竹刀を振っているの?」

孝則 「もうボロボロになっていますけど」(笑)

剣道が好きなら剣舞はしないの?

孝則 「危ないからやりません。剣道はお面をつけているから」(笑)

今年は少年の部で全国大会に出られるの?

忽那 「近畿大会で六位でしたから、残念ながら出られません。それに、まだ幼年らしい吟法なのでこれから一工夫して、少年の吟が身につくようにしたいと思っています」

宮田 「これからが難しいと思いますね。声変わりもありますし、受験勉強もありますから、その辺をうまく乗り越えられるように、がんばってもらいたいと思います」

お姉さんは弟を意識する?

知佳 「負けたくないですね」(笑)

孝則くんはお姉さんを意識する?

孝則 「負けたくないです」(笑)

千代美 「二人で競争していますね」

宮田 「いい意味のライバルかもしれませんね」

お姉さんに、何か教わることはあるの?

孝則 「ありません」(笑)

最後になりますが、孝則くんへのアドバイスなどがありましたらお願いします

宮田 「少年は少年らしく、青年は青年のような、段階がありますので、ひとつづつ段階を踏んで、年齢に応じた良い吟ができるようになって欲しいと思います」

忽那 「これまで通りに一生懸命練習して、優勝という目標はありますが、素直な吟をしてください。それから学校で宣伝して、友達を増やしてください。若い人が増えることが、吟界にとって大切なことですから」(笑)

千代美 「大きな要望になってしまいますが、一声聴いて涙が出るような吟をしてください」

孝則くん、最後に一言ありますか?

孝則 「詩吟の先生になりたいです」(笑)

本日はインタビューにお応えいただき、ありがとうございました。これからのご活躍を期待しております。

 

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インタビューに答える写真(右)から宗家会長宮田実龍さん、中屋敷孝則くん、姉の中屋敷知佳さん、師の忽那琥龍さん、母の中屋敷千代美さん

 

 

 

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