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明日への提言

 

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笹川鎮江

 

国際感謝年二〇〇〇は笹川良一財団創始会長が説いた「ありがとう」のこころ

 

本誌九月号で、今年の武道館大会の特別企画構成番組は「元禄時代の人たち」―国際感謝年二〇〇〇に寄せて―と題して披露されることを申し上げました。

この武道館大会の特別企画番組の副題にある「国際感謝年二〇〇〇」とは、平成九年(一九九七)の国連総会(同年国連経済社会理事会決議)で宣言されたものです。この宣言は、昭和六十一年(一九八六)の「国際平和年」に始まる世界平和希求のための国連決議で、平成七年(一九九五)は「国際寛容年」と決議され、そして、二十一世紀と新千年紀を来年に迎えようとする今年(二〇〇〇)の「国際感謝年」へと、世界平和希求の精神が引き継がれてきたものといえます。

国際感謝年の合言葉は「ありがとう」です。この「ありがとう」の感謝の言葉と言えば、主人、笹川良一財団創始会長のことを思い出します。主人は昭和五十七年(一九八二)に国連平和賞を受賞しましたが、昔から感謝することの大切さを常に説いていました。私の家の門扉には、主人の言い付けで、昔から新聞配達きんや郵便配達さんに向けての感謝の言葉(看板)が掲げられています。また、主人は、お日様、神仏はもとより、私たちや、小さな動物、植物に向けても毎朝、合掌し、感謝の言葉を欠かしたことはありませんでした。

今秋、オーストラリアで開催されたシドニーオリンピック、これも「国際感謝年二〇〇〇」にふさわしい人間の生命への感謝と、これを祝う世界平和のための一大イベントであったと思うのでございます。

 

 

 

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