財団主催の春の行事、平成十二年度全国名流吟剣詩舞道大会は五月五日、北海道札幌市・厚生年金会館で開催されます。昭和六十三年に同じ会場で名流大会が開かれて以来十二年ぶりに北海道で行われる大会とあって、地元・北海道地区連絡協議会では五区域の総連盟の総力を挙げて準備に取り組んできました。
本年度、少年少女が出演する地元構成企画は、北海道各地で賑やかに繰り広げられる祭りの数々を一挙に演出する「北海の祭り」、また財団企画による第四部は別掲の通り昭和天皇ご生誕百年を記念した吟詠・剣詩舞が展開されます。
大会の概要
とき 平成十二年五月五日(金・子供の日)
ところ 北海道札幌市・北海道厚生年金会館
主催 財団法人日本吟剣詩舞振興会
後援 文化庁・北海道・札幌市・NHK・読売新聞社・朝日新聞社・毎日新聞社・日本経済新聞社・産経新聞社・北海道新聞社・北海道放送・札幌テレビ放送・北海道文化放送・北海道テレビ・テレビ北海道・北海道文化団体協議会・札幌文化団体協議会
大会次第
一、開場 午前九時三十分
一、開会のことば 午前十時
一、第一部 午前十時五分
第二十八回全国少壮コンクール決選大会入選者の部
一、第二部 午前十時五十分
一般の部、各流宗家・会長の吟詠と剣詩舞
一、第三部 午後一時十分
少年少女の部(子供の日特別企画)
構成番組「北海の祭り」
一、式典 午後二時
一、第四部 午後二時五十分
一般の部、少壮吟士の部
構成番組「緑なる大地、北海道」
―昭和天皇ご生誕百年に吟ず―
一、閉会のことば 午後四時二十分
入場料は五千円で、売上の一部は社会福祉法人恩賜財団母子愛育会へ寄付されます。
企画構成番組「緑なる大地、北海道」
―昭和天皇ご生誕百年に吟ず―の解説
昭和天皇―激動する世界の中で、多難の時代を歩まれた末、今日(こんにち)の日本が繁栄する基(もとい)を切(き)り拓(ひら)かれ、十一年前の一九八九年一月、御年八十九歳で崩御されました。
昭和天皇のご生誕は、明治三十四年(西暦一九〇一年)、二十世紀の第一年目のお生まれで、今年はまさに昭和天皇のご生誕百年目にあたることになります。
この記念すべき年に開催する北海道名流大会は、草木や生き物など、自然をこよなく愛された昭和天皇の御心(みこころ)に因(ちな)んで、「緑なる大地、北海道」―昭和天皇ご生誕百年に吟ず―と題してご披露することにしました。
明治初頭、一五〇人といわれた札幌の人口が、一世紀余りで一万倍の一五〇万人を超える大都市に発展しました。これは北海道が、まさに開拓による百年の歴史を刻んで大躍進を遂げた象徴であるといえましょう。
むかし「蝦夷(えぞ)」と呼ばれたこの地を「北海道」と命名した松浦武四郎(まつうらたけしろう)、あるいは原始林におおわれた石狩平野の一角に、当時としては想像を絶する幅四十二間約七十六メートルの道路を東西にまっすぐ引き、今日の札幌大通りの基礎を造った島義勇(しまよしたけ)ら北海道開拓者の魂は、現在も各地で息づいています。
今回の企画構成番組「緑なる大地、北海道」では、昭和天皇のお歌とともに、開拓時代から現代に至るまでの北海道でうたわれた詩歌の数々を選び、これを吟詠と剣舞、詩舞で味わうことに致しました。