笹川鎮江
昭和天皇のお誕生日、四月二十九日が「昭和の日」に、「みどりの日」は五月四日
前月号の本稿で今年が昭和天皇の御生誕百年目にあたることを述べましたところ、三月三日の新聞で、昭和天皇のお誕生日だった四月二十九日を「みどりの日」から「昭和の日」に改めること、そして「みどりの日」を国民の体日の五月四日に移すという祝日法改正案が今国会に議員立法で提出きれる運びとなり、早ければ四月中にも成立する見通しという、たいへん嬉しいニュースに接することができました。
私は大正生まれですが、今上陛下を始め、現在第一線で活躍されるほとんどの人が昭和生まれで占められるようになった今日、その人たちを育んだ昭和時代(私も大正年代は赤ん坊でしたから、実質は昭和育ちといえます)のことを、昭和天皇の思い出とともに今後、幾世代にもわたって語られる日ができることは、たいへん素晴らしいことであると思います。
この「昭和の日」の制定理由は「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代をしのび、国の将来に思いをいたす」とされているそうです。現在の「みどりの日」の制定理由より、昭和天皇のお誕生日との関連がいっそう明確になったようでございます。
結局のところ、主人・笹川良一の誕生日でもある五月四日は、昭和天皇のおすそわけを頂戴したというのでしょうか、祝日「みどりの日」になると考えますと、嬉しいやら、もったいないやら、たいへん複雑な気持ちです。