また、熊本県泉村の現地調査報告では、昭和10年以降の国勢調査において、それぞれ、0〜4歳であった者が、昭和35年以後において、どのように減り、また、戻しているかを図示しているが、過疎市町村全体としての状況は、平成8年度版以降、「過疎対策の現況」で毎年述べられているように、昭和50年代以降、25〜29歳の階層でコーホート人口の増加は生じているものの相当部分は流出したまま、すなわち、平成7年の25歳〜29歳の階層でみても、10歳〜14歳の階層時(昭和55年)に1,000人であった人口が、20歳〜24歳の階層時(平成2年)に434人まで減少した後、476人に回復した程度であり、半数以上は流出したままとなっている。と指摘されているとおりである。
個々の市町村毎にみても、ほとんどは、同様の傾向をみせているが、例えば、柴田が現地調査の担当した愛知県足助町は、昭和50年以降、人口は微減にとどまり(昭和50年:11,363人、平成7年10,315人)、転入転出の多いところであるが、表8、図2に示すように、その一般原則はあてはまらないことからも、個別に事情が違うことが想定される。