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(b) 企業誘致

企業の誘致もまた、地元での就業機会を創出する重要な手段である。本村では、『企業誘致奨励条例』を昭和46年に制定している(平成10年に改正)。これは、「本村の産業及び観光の発展を図るため、…これに直接関連する事業を営む施設の設置を奨励する」(第1条)ために、「投資額1千万円以上常時使用する従業員5名以上」(第2条)の施設を設置する者に対して、3ケ年間「奨励金を交付し、及び便益を供与する」(同条)ものである。便益の供与は、敷地・道路用地の斡旋、工事に対する協力、「社員募集等に対する協力」(第4条)である。目的に観光の発展があること、便益の供与に社員募集の協力があることが注目される。

 

第6表 久木野村、企業誘致奨励該当の企業一覧

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注) *従業者数は開業時

(村役場調べによる)

 

この条例が適用された事業所の概要を第6表に示した。昭和62年〜平成7年の間に8つの企業に条例が適用された。8年以降に適用された企業はない。8企業の開業(開校)時の従業者数を単純に合計すると117人で、これを平成8年の事業所統計調査の久木野村の総従業者数615人と比べると、その2割近くに相当する。また、同じく地元雇用を単純に合計すると52人で、平成7年の国勢調査による久木野村の常住の第2次・第3次産業就業人口1081人の5%弱に相当する。しかし、2つの短期大学は進出ほどなく閉校となり、地元民による鹿園は観光客数が伸びずに1年で閉園状態となった。したがって、現在も営業中の企業の従業者数は、開業時のそれを合計すると67人、地元雇用は35人となる。現在も、この程度の雇用が確保されていることと思われる。企業誘致による雇用の維持はそうたやすくはないのである。

 

 

 

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