主な公設の観光施設としては、各種スポーツ施設を備えたリゾートホテル「グリーンピア南阿蘇」(宿泊施設:ホテル69室243人収容、ロッジ4棟24人収容、キャンプ場常設テント24基144人収容)、世界最大級の野外イベントステージ「アスペクタ」、「教育キャンプ場」、「温泉センター木の香湯」、蕎麦作りを指導し、蕎麦を食べる「そば道場」、農産物加工と販売の「おふくろ館」、宿泊施設を併せ持つ「体験交流センター四季の森」、また民間のペンション・貸別荘、などがある。
古くからあったのはキャンプ場で、昭和38年に名称を現在の「教育キャンプ場」に改名され、整備されている。他の施設は、昭和61年以後に設置されたものであり、村の観光開発が活発化するのは、60年代以降のことである。まず、昭和61年に「グリーンピア南阿蘇」がオープン、62年8月には「アスペクタ」でオープニングイベントを開催、63年に「そば道場」開設、平成元年温泉掘削に成功し、翌2年「温泉センター木の香湯」営業開始、5年に「おふくろ館」、7年には「体験交流センター四季の森」がそれぞれオープンした。この間それぞれの施設で拡充がなされている。「そば道場」は、稲作減反政策の下での転換作物として奨励されているそばが使われている。「おふくろ館」も、上に述べたように、地元の農作物の加工と販売がなされ、農業の振興、農家所得の向上につながっている。
久木野村の入り込み客数と主な観光施設の利用客数の推移を第3図に示した。年間の入り込み客数は、14年前の昭和61年にはわずか12万5千人余りであったが、その後、阿蘇地域観光の発展を背景に諸観光施設の開設と観光振興に力が入れられて急増し、平成5年には100万人の大台にのり、8年にピークの110万人に達した。しかし、翌年100万人台を割って減少、その後も減少気味で、11年には94万人弱となっている。主な観光施設の利用客数は、いずれもピークを過ぎて、停滞ないし減少気味となっている。今後、諸施設の運営・維持管理にとって、利用客数の減少は新たな課題を提起している。施設の質の維持・改善とソフト面での改善・拡充が重要性を増してくるものと思われる。