はじめに
2000年度事業報告
社会福祉法人 日本国際社会事業団
INTERNATIONAL SOCIAL SERVICE JAPAN
社会福祉法人日本国際社会事業団(INTERNATIONAL SOCIAL SERVICE JAPAN 以下ISSJと称す)は1953年に厚生大臣から社会福祉法人を認可されて以来今日まで、時代の変化に沿って様々な国際的福祉の問題に取り組んできました。
ISSJはジュネーブに本部をおくISS (INTERNATIONAL SOCIAL SERVICE)の日本支部の役割も担っております。ISS本部は第一次世界大戦後ヨーロッパで社会的問題となった家族を失った子どもや難民の援助を目的として1924年に設立された、世界的な民間の国際福祉機関であり、国連の諮問委員会にも属しています。世界の20カ国に支部を持ち、100カ国以上の国に通信員をおいています。
ISS本部は、ISSのネットワークに参加している者が、皆共通の理念とレベルで、しかし各国の特徴を生かしながら福祉援助活動を行うために、1年に1回専門家会議や理事会を開催し、世界で起きている様々な問題に対応できるよう情報交換をしています。さらに、このISSネットワークは、常に国際レベルのソーシャルワーク技術を訓練するために、現場に従事するソーシャルワーカのためのセミナーを開催しています。
今年度のISSJは、国際養子縁組の援助、未就籍児の出生届けの援助、無国籍児の国籍取得援助、国際結婚・離婚へのカウンセリング、難民または難民申請中の人への就業相談や住宅探し、病院への付き添い等生活適応援助、家族の再会援助、在日外国籍児の問題解決援助、国籍の異なる両親を持つ人々の交流支援、国際ソーシャルワーカの人材育成、カンボジアにおけるデイケアセンターの運営および人材育成等、多岐にわたる分野で援助活動を行いました。
2000年度の我が国は、予想に反して景気の回復が遅れ失業率は一層高くなり、リストラによる中高年の失業者や新卒者の就職浪人が増加しました。