資料-8 培養癌細胞に対する海洋深層水の影響
萢浩(琉球大学医学部)
1. 実験目的
培地に海ヤカラ1号より取水した深層水、海ヤカラ1号設置海域の表層水を加え、癌細胞の増殖、形態、分子シグナルに対する影響を観察した。
2. 実験方法
2.1 海水
海水(SW)は表層水(SSW)、深度600m(DSW-6)、深度1400m(DSW-14)を用い、それらの最終濃度を1%および5%となるよう培地に加えた。
2.2 培養細胞株の種類
人の内膜腺癌細胞株(SAWANO)をRIKEN細胞バンクより購入し、細胞は仔牛血清10%を含む脱イオン水で調整した基礎培地(MEM)で維持したものを用いた。
2.3 実験群と対照
次の各群とした。
(1) 1%、5%表層水
(2) 1%、5%DSW600m
(3) 1%、5%DSW1400m。
対照としては、脱イオン水(DDW)を入れた。
2.4 DSW培地による処置とサンプリング
各群の細胞数を5×104/mlに調整し、径40mmのディッシュに撒き24時間MEMで培養した。培地を新しい培地で置き換えて培養を継続した。その後、一定時間の間隔で細胞を採取し、検索した。
3. 実験結果
3.1 細胞の増殖と阻止
1) 細胞増殖曲線
2) 方法:トリパンブルー染色による除外計算