2-12 細胞及び組繊を用いた生体保存方法の研究
1. 実験目的
表層水および深層水(深度600m、1400m)を倍数希釈して肝細胞や組織構造の保存状態に与える影響の差を検索する。
2. 実験方法
2.1 海洋深層水の調整
海水は表層水(SSW)、深層水(深度1400m DSW-14、深度600m DSW-6)を生理食塩水で希釈して、原液、10倍、10-2倍、10-3倍、10-6倍、10-9倍の各濃度とした。対照群は生理的食塩水(0.9%NaCl)のみとした。
2.2 肝組織および実験方法
マウスの肝臓を摘出し、直ちに生理食塩水又は深層水を含ませた脱脂綿で包み冷蔵庫(4℃)で保存し、一定期間後に組織を切り出し、ホルマリンで固定、組織標本を作製、検鏡した。
2.3 実験の組み合わせ
1) 同一マウスの肝に対する深層水の影響を倍数希釈液で比較をする。
2) 同一マウスの肝に対する表層水および2種の深度の海水の影響を見る。
また、沖縄県海洋深層水開発協同組合で調整された鮮度液を10%含有する粘土パック(クチャパック)で肝を包み、その影響も観察した。
3. 実験結果
各海水及び倍数希釈液における実験結果の比較を以下に示す。
3.1 所見(各海水の倍数希釈液による差を同一肝の14日後のみで比較)