5.2 深層水自噴流量の確認
「海ヤカラ1号」再設置後には、波浪によるブイ本体の上下動にともなって取水管内の深層水が間歇的に溢水していることが観察されている。
溢水量を定量的に把握するために、設置海域に出向いて「海ヤカラ1号」に搭載している積算式流量計の指示値を確認した。
自噴流量の確認は設置海域において作業員がブイに移乗して準備作業を行うために安全上、波高が1.5m以下の海上模様の場合に限られる。
海上予報では波高が1m〜1.5mとなったので設置海域に出向いたが、設置海域の波高はすでに2mを超える状態で、作業員は何とかブイ本体に移乗できたが船酔いのために準備作業をすることは困難であり、洋上作業の難しさを体験する結果となった。
通常は、1400m系と600m系取水管の上端出口は開放状態であり、ブイの上下動によって取水管出口まで間歇的に上昇している深層水は海上に溢れ出ており、この様子は作業船上から目視することができた。