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4. 深層水調合液-鮮度液について

鮮度液は、当組合が平成9年度に開発を始めた海水(深度600mと1400mの深層水含む)と真水のみによりなる液体である。

名前の通り、魚等の鮮度保持を目的としている。

 

1) 深層水を含む海水に対する研究開発の基本姿勢

深層水を用いた研究開発と商品化は、先駆的に深層水が取水されている高知県内で顕著である。当組合では、“海ヤカラ1号”からの取水量が少量にならざるを得ないと言う制限の中で、模倣でない独自の技術開発を進めてきた。

鮮度液は、前述の深度600mと1400mの深層水を調合することにより平成9年の夏に開発されたものである。

鮮度液開発に当たり基本とした開発姿勢は次の様なものである。

・現在の科学を持ってしても“海水”は生成できていない

・自然界に無駄は無い―無駄は人間の現在の価値尺度により決まる

・人類の現在の科学力を持ってしても“生命体”は生成できていない-地球上で唯一海水が生命を誕生させた

細胞の活性に関与するような物質の開発には、上記項目を基調とする取組姿勢が重要であると考え、海水(深層水を含む)に塩分が多いので除去するとか、淡水化して使用する等の技術体系を持ってしては、生命現象に本質的に関連する鮮度保持あるいは代謝活動の活性化等の技術開発は困難であったと考えている。

本技術は、海水から何か成分を取り除く訳ではなく、反対に海水に何かを添加するわけでもない。海水のあるがままの状態に基づいて、濃度が高ければ希釈する等の技術的構築を行った。魚の鮮度保持はこうした考えの基に、細胞に馴染みやすい水とはどのようなものであろうかとプログラムを行い、実行した暁にかいま見たものである。

鮮度液原液は、上記の深度600mと1400mの深層水を調合し、魚の生体組成の調和点を見いだすために蒸留水等で調合希釈したものである。図7は、鮮度液原液の生成方法の概略図である。

 

2) 鮮度液の濃度

海水(深層水を含む)と真水のみで調合生成されている鮮度液の海水濃度は、高知県や富山県、沖縄県久米島等の他の地域で深層水の活用を行っている事例と比較すると極端に薄い。

 

 

 

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