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びっくリトマス紙

藤原義人

 

◆発明の動機

私が小・中学生の頃、アルカリ性か中性か酸性を分析するためにリトマス紙を使いました。そのとき、赤色と青色のリトマス紙を別々に使ったり、どのリトマス紙がどの水溶液のものか区別するのが不便でした。そこでこの発明を思いつきました。

 

◆使用方法

分析したい水溶液をスポイトで適量取り、作った「びっくリトマス紙」を山形にして、中心のセロハンテープの間に軽く1滴落とす感覚でスポイトを押すと、毛細管現象でリトマス紙の隅々にまで液が広がります。あとは色変化を見るだけです。

 

◆利点

・普通はピンセットでリトマス紙をつまみますが、これは周りをセロハンテープで覆っているので、ピンセットを使う必要がありません。

・毛細管現象で水溶液が広がるようになっているので、速く広がるように、山形にしました。

・たくさんの水溶液を一度に分析するときは、ふつうのリトマス紙ではどれがどの水溶液を調べたものかわからなくなってしまいますが、この作品では、表面を乾かした後にセロハンテープの部分に油性マジックで書くことができるので、とても便利です。

・ふつうのリトマス紙は、乾燥剤などと一緒に保管しますが、長く保管できません。これは周りを覆っているので長持ちします。

 

◆まとめ

普通のリトマス紙と比べて高価にはなりますが、最後の1枚まで使いきれますし、普通のリトマス紙よりも速く、正確に、安全に、少量の水溶液で分析することができます。

 

 

 

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