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ケナフ炭を用いた水質浄化

大間知香

清水絵理子

 

私たちは、ケナフについての研究を行いました。

ケナフは空気中から地球温暖化の原因であるCO2を多く吸収するので、「地球温暖化防止に役立つ植物」として注目されています。また、非木材原料としても注目されています。

私たちは、「ケナフが本当に地球温暖化防止に役立つのだろうか?」という疑問からケナフについての研究を始めました。

はじめに、1999年春からケナフを育て始め、そして、そのケナフではがきを作りました。しかし、ケナフをはがきにしても、それを燃やしてしまえば再びCO2が発生してしまいます。そこで、ケナフを炭にして炭素を固定化することにしました。また、ケナフ炭を使って生活排水の浄化ができないかと考えました。

ところで、平成11年度より、フッ素が環境基準に加えられました。そこで私たちは、ケナフ炭を用いて家庭排水中のフッ素を取り除くことができないかと考え、フッ素の吸着実験を行いました。その結果、ケナフは吸着材料には向かないことがわかりました。

さらに、ケナフについてもっと深く調べてみたところ、ケナフには、帰化の問題、日本など狭い国における土地確保の問題など、いろいろと問題があることが分かりました。これらのことから私たちは、ケナフは、日本での栽培には適していないと結論づけました。

また、今回の実験から、世間一般に言われている情報などに惑わされず、自分達で実験を行って確かめることが大切だということを知りました。

 

 

 

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