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音楽療法

太田祐一

 

「音楽」。これはいったい何なのだという疑問から、僕は音楽の力を利用した「音楽療法」について調べてみようと思った。

音楽療法とは、精神面で問題を持った者に施す精神を安定させるための療法、いわば心に安らぎを与えるための療法である。たとえば、手術前の患者は、手術に対する不安などからストレス状態にあるといえる。それを少しでも和らげるために音楽を利用するのである。手術室や検査室で音楽が流れていた経験はないだろうか。僕がMRIの検査を受けたとき、MRI室に音楽が流れていた。音楽療法について調べてみて、初めてそれが音楽療法の1つなのだとわかった。

音楽療法は、医療現場だけでなく非常に幅広く利用されている。老人ホームや保育園でも音楽療法は利用されているのだ。僕たちも音楽療法をいつも自分で行っている。音楽鑑賞やカラオケ、これらは音楽療法を応用した音楽健康法と言える。喫茶店やオフィスなどでも音楽がかすかに流れていることがある、気づかない程度の音楽は、喫茶店の雰囲気の向上や、オフィスでの仕事の能率アップにつながるのだ。音楽は人間だけに影響を与えるのではない。酒を造るときもろみに音楽を聞かせると酵母菌が増え、上質のお酒ができるという実験結果もでている。

このように、今回の音楽療法の調査から音楽の力というものがすこしわかってきた。この先、音楽がどのように利用されていくめか、たのしみである。

 

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