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はじめに

 

平成12年7月、第2回APEC青少年サイエンスフェスティバルが、シンガポールで開催されました。

これは平成10年8月に韓国・ソウルで第1回大会が開催され、大成功を納めたことを受けて、シンガポールが誘致し開催されたもので、今回は14の国と地域から約600名の生徒(15-18歳)と200名の教育関係者が集い、7日間にわたって研究発表や交流会など多彩なプログラムを通じて交流しました。

日本からは、全国から科学研究の課題に対し応募のあった中学生、高校生、工業高等専門学校生の中から20名を選抜して派遣するとともに、研究発表指導、生活指導にあたる高校教師2名を含む6名の事務局員が同行しました。

私ども(財)日本科学技術振興財団は、かねてから科学技術を通じての青少年の国際交流の重要性を認識し、10年前から「アジアこども科学会議」の日本での開催を企画・実施するほか、日仏高校生のサマーサイエンスキャンプの実現に協力するなど、積極的な国際交流事業の推進を図って参りました。

この種の事業を実施するためには多額な資金を要するところ、幸いこのAPEC青少年サイエンスフェスティバルに対し(財)日本船舶振興会(通称「日本財団」)の格別なご理解とご支援を賜ることができ、第1回に引き続き多くの青少年を派遣することができました。

本報告書は、シンガポール政府および関係機関が総力を傾けて準備、実施した高質で多彩なプログラムの概要と、参加した高校生たちの活躍の様子、感想文などをとりまとめたものです。

とかく若い世代の無軌道ぶりや、無気力さが話題となる今日ではありますが、多くの若者が自分の目標に向かって真剣に考え、悩み、挑戦していることをこうした国際交流の場の中に発見すると、今後ますます本フェスティバルの役割が高まってゆくことだろうと思われます。

 

 

 

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