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表2 看護へのPOSの適用

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「人それぞれに問題がある、国それぞれに、大学それぞれに、病院それぞれに問題がある。問題解決は万人共通のものである。そして誰もが問題解決をしなければならない。幸いなことに、人間は問題解決を好む。だから、問題解決の基本テクニックを身につけよう」とホーネットはその著書で述べています。

 

POSと看護過程

 

なぜ日本ではPOSが実質的な普及をみてこなかったのでしょうか。それは、アセスメントの記載が敬遠されているためではないでしょうか。Assessment(アセスメント)というのは、S(主観的な患者の訴え)と0(他覚的な所見)から、自分はどのような評価をするかということです。私は、アセスメントが十分にできるほどナースがレベルアップすれば、何も看護診断やフォーカス・チャーティングに流れることはなかったのではないかと思います。ナースにはこれまで患者の看護上の記載を経時的に記録しなければならないというような習慣があったために、アセスメントに重点をおいてSOAPにまとめて書くことがむずかしかったことから、はかばかしいPOSの普及がみられなかったのではないかと思います。

 

 

 

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