1. 正確な自己認識
その中で、まず第1は、クライアントが正確な自己認識がもてるような援助をすることです。正確な自己認識が与えられますと、正しい自己ニーズの認識が可能となります。そうしますと、癒しのかかわりをもつことができるようになります。それが正確な自己認識につながり、正確な自己認識が正しい自己ニーズ認識につながっていくというプロセスでスピリチュアル・ケア・サイクルが始まっていきます。
では、正確な自己認識とはどういうことでしょうか。それははじめにもいいましたように、自己充足の破綻がスピリチュアル・ペインにつながっていくのですから、自己充足ではない認識、つまり、正確な自己認識が必要だということです。それは、危機に直面して苦痛を体験しますと、自己の限界を知るようになります。