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文献名:地球温暖化の沿岸影響

編集:渡辺晃 発行:社団法人 土木学会 発行年:1994年

 

本調査に関係する主な内容

・降雨量や洪水頻度は過去に数十年の周期性が認められ、温暖期と寒冷期の移行期に増加している。

・台風は温暖化によって我が国への上陸数は長期的には減少傾向にある。

・気温に関しては特に大都市周辺でのヒートアイランド現象に伴う冬期の最低気温の寄与が大きい。

・海面上昇については、グローバルな予測と平行して潮位の局所性や地殻変動・地盤沈下の影響等の評価をも充分に行うことの重要性が示された。

・海面上昇や気候変動は極めて多種多様な影響を沿岸域に及ぼす可能性が高く、砂浜の縦断地形の、砂嘴や海岸の浸食、汽水域での水質やプランクトンの消長等に対する影響が特に大きいことが分かった。

・沿岸域施設・機能における海面上昇の影響を評価した結果、0.3〜1.0mの海面上昇により大きなインパクトが引き起こされ、その影響は施設の種類や自然条件の種類により度合いが相当に変化することが明らかとなった。

 

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図-3.1.7 信濃川の洪水発生件数の変化(○印は太陽黒点数の極大値を示す

 

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図-3.2.6 わが国に上陸した台風の個数と発生数の経年変化

 

 

 

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