3] コメント
1) 海洋観測における国際協力を推進する際の障害
資料2.5.3に「国際協力を推進する際の障害となるものは何か?」という問いに対する自由意見を組織分類を付記して示す。
これらの意見から国際協力における障害となる要素をまとめると、以下の5つに集約できると考えられる。
(ア) 対象海域全域の海洋観測データが必要であっても、排他的経済水域(EEZ)等によって必要なデータの観測が行えないこと。
(イ) 組織によっては国際協力のための人材(技術力、語学力)、情報が不足し、十分な活動ができないこと。
(ウ) 国際協力のための国家予算、組織の予算が不足し、十分な活動ができないこと。
(エ) 組織によっては職掌から海洋観測やその国際協力を行うことができない立場にあること。
(オ) 国内で海洋観測を行おうとする場合、漁業分野の了解が得られず実施できないことがある。
このうち、(ア)〜(ウ)は海外機関と共通の内容であるが、(エ)、(オ)は国内独自の内容である。
2) Argo計画の推進に関するコメント
資料2.5.4に「Argo計画を推進する際のコメント」という求めに対する自由意見を組織の種類を付記して示す。
1)と同様にこれらの意見を集約すると、以下の3つにまとめられる。
(ア) 研究成果、データの公表と自由に利用できる体制が必要である。
(イ) 国内組織の協力、周知の元に計画を進めるべきである。
(ウ) 積極的な協力の意志表示。
全体にArgo計画に対して期待する意見がほとんどであるが、国内機関からもこの計画の成果を有効に利用するためのに、必要な施策が求められていると見られる。
