コラム
このまま地球温暖化が進んだ場合、今世紀末には平均気温が1.4〜5.8度上昇するといわれています。我が国各地で記録的な暑さとなった1994年の夏でさえも、この年の関東地方の平均気温(6〜8月)は平年に比べ1.9度高いにすぎません。また、海面が大きく後退した2万年前の氷河期でも平均気温は今より5度程度低いだけです。地球温暖化による平均気温の上昇による人間生活への影響は決して小さなものではないのです。
■各温室効果ガスの地球温暖化への寄与度
地球温暖化の原因となっている温室効果ガスには、二酸化炭素以外にも、メタン、亜酸化窒素、フロン等が挙げられます。しかし、IPCCによれば、メタン、亜酸化窒素、フロン等の一定量当たりの温室効果は二酸化炭素に比べはるかに高いものの、二酸化炭素の排出量が膨大であるため、結果として、産業革命以降全体において排出された二酸化炭素の地球温暖化への寄与度は、温室効果ガス全体の約64%を占めるとされています。
また、我が国においては、二酸化炭素の地球温暖化への寄与度は、温室効果ガス全体の約92%(1995年)と非常に高くなっています。