さらに、粒径別の吸着比を見ると、砂:シルト:粘土は、概ね1:3:4の関係にあった。したがって、92%のダイオキシンが75μm以下の粒子に吸着しており、その中でも3:4の比率(重量比換算)で5μm以下の土粒子に多く吸着されているものと考えられる。
次にコプラナーPCB(Co-PCB)の考察結果を表-4.17に示す。Co-PCB濃度(pg/g-dry)は、各粒径1g当たりの濃度であるため、重量比当たりに換算し、Co-PCB1g試料中濃度(pg/g-dry)とした。この結果、全量8000 pg/g-dry (A+B=8900 pg/g-dry)に対し、75μm以上(A)には、1300pg/g-dryで全量の15%、75μm以下(B)には、7600pg/g-dryで全量の85%を占めていた。また、75μm以下(B)の内訳は、75μm〜5μm(B-C)には、5160pg/g-dryで全量の58%、5μm以下(C)には、2440pg/g-dryで全量の27%を占めていた。さらに、粒径別の吸着比を見ると、砂:シルト:粘土は、概ね1:2:1.5の関係にあった。したがって、85%のコプラナーPCB(Co-PCB)が75μm以下の粒子に吸着しており、その中でも2:1.5の比率(重量比換算)で75μmから5μmの土粒子に多く吸着されているものと考えられる。
参考として、表-4.18及び表-4.19にダイオキシン(PCDDs+PCDFs)とコプラナーPCB(Co-PCB)の毒性等量による考察結果を示す。
ダイオキシン(PCDDs+PCDFs)では、93%が75μm以下の粒子に吸着しており、コプラナーPCB(Co-PCB)では、85%が75μm以下の粒子に吸着していた。