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4) ダイオキシン類の考察

今回の検討は、底泥中の粒径別のダイオキシン濃度、特に数μmの微細粒子のダイオキシン濃度を把握するために行った。考察に使用するデータは、実測濃度とし、参考として毒性等量のデータも示した。

全量(S)、75μm以上(A)、75μm以下(B)の単位は、濃度の場合pg/g-dryで、5μm以下(C)の単位はpg/Lと単位系が異なるため、SS濃度390mg/Lで1gになるように割り戻し(x×(1000/390))、計算した。その結果を表-4.14に示す。

また、この結果と粒度組成との関係を表-4.15に示す。

 

表-4.14 ダイオキシン類の換算結果

087-1.gif

注) 濃度の単位:濃度=pg/g-dry、毒性等量= pg-TEQ/g-dry

 

表-4.15 粒度組成とダイオキシン類濃度

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注) 表中( )内の数字は、毒性等量(単位:pg-TEQ/g-dry)を示す。

 

ダイオキシン(PCDDs+PCDFs)の考察結果を表-4.16に示す。PCDDs+PCDFs濃度(pg/g-dry)は、各粒径1g当たりの濃度であるため、重量比当たりに換算し、PCDDs+PCDFs 1g試料中濃度(pg/g-dry)とした。この結果、全量1400pg/g-dry (A+B=1565 pg/g-dry)に対し、75μm以上(A)には、125pg/g-dry で全量の8%、75μm以下(B)には、1440pg/g-dryで全量の92%を占めていた。また、75μm以下(B)の内訳は、75μm〜5μm(B-C)には、816pg/g-dryで全量の52%、5μm以下(C)には、624pg/g-dryで全量の40%を占めていた。

 

 

 

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