(5) 輸送ルートと需要量
平成11年度のEMMT調査によるリサイクル工場と集積港別コンテナ数(国際海上20フィートコンテナ/年)によると、苫小牧東、なかみなと、阪神枚方、響灘の各リサイクル工場に海上輸送される国際海上20フィートコンテナはそれぞれ808TEU、8,439TEU、6,079TEU、6,793TEUである。
平成12年8月現在のリサイクル工場建設計画では全国に17箇所建設されることになっている。臨海部のリサイクル工場の配置をみると苫小牧東、響灘の一部、ひたちなかの一部はそのまま本システムを利用することができると考えられる。
このうち本調査では響灘のリサイクル工場に輸送される集積港を対象とした輸送ブロックについて実証実験を行うこととした。
表4.4 リサイクル工場と集積港別のコンテナ数(国際海上20フィートコンテナ/年)
出所:(財)新産業創造研究機構 資料
(6) 陸上、海上輸送方法の検討
家電リサイクル品の輸送には、港湾指定引取場所での荷受から港までの海上輸送、船卸港からリサイクル工場までの陸上輸送がある。
陸上輸送は国際海上20フィートコンテナを使用することが前提になるのでトラクター+トレーラで輸送することになる。
海上輸送は、以下の家電リサイクル品の輸送規模に応じた輸送方法を採用することとする。
・物量が少ない期間には、RORO船、貨物フェリー、内航定期船を利用
・物量が増大した場合には499型内航船(専用)、台船を利用
なお、台船は一般に499型内航船よりも多数のコンテナ輸送が可能であるので輸送単価は安くなるメリットがある。また、内航コンテナ船やフェリーなどの定期船航路は、許認可により航路が決まっているため、既存の航路を活用する場合には受入れ可能な航路及び受入れ可能なコンテナ数が限られているというデメリットがある。