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2] 貨物駅構内の中間処理施設利用

(株)高和は、輸送効率化に最も適した場所である東京貨物ターミナル駅に産業廃棄物中間処理施設を設け、平成10年4月より営業開始し、全国各地から廃棄物を鉄道で輸送している。

処理施設では、廃棄物の焼却により発生する焼却灰を高温溶解でスラグ化し路盤材等の製造や熱の発電利用を行っている。また、焼却によるダイオキシンを抑制するために高度ガス処理設備を備え、資源の循環と環境の保全とを重視した最新鋭の技術を導入している。貨物ターミナル内に立地しているため物流コストを大幅に削減できるメリットがある。

 

3] 多摩ニュータウン造成に伴う土砂輸送

都市基盤整備公団の「多摩ニュータウン造成地」から発生する建設残土を東京都建設局が施工中の亀戸・大島・小松川地区市街地再開発事業地内「大島小松川公園」までの区間をJR貨物が臨時列車を仕立てて土砂輸送用コンテナ(さいたま新都心造成に伴う土砂輸送に使用された20フィートコンテナを利用)による輸送を行っている。この列車は、神奈川県の梶ヶ谷貨物ターミナル駅発で15両編成、1日50個を都心の隅田川駅着で、平成12年3月末までに約25,000m3を輸送している。この鉄道輸送により、都内におけるCO2やNOX削減に大きく寄与している。

 

4] 使用済空気電池の回収

海上保安庁の事務所が回収した灯台の使用済空気電池を区域毎に通運トラックでコンテナに積込・収集し、各地域のJR貨物駅からJR北見駅まで鉄道輸送を行い、そこから通運トラックで処理施設がある野村興産(株)イトムカ工場に年間7,000から8,000個を搬入している。空気電池は1個当たり重量が19kgなのでJR12フィートコンテナには250個積載できる。

 

 

 

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