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2) 時間的な共同利用…2つのシステム

1] 公共レンタカー(シティカー、パブリックカー)

公共レンタカー(シティカー、パブリックカー)は、都市において車利用の利便性を提供しようという公共交通としての意義がある。バスとタクシーの中間的なサービスと位置づけられている。従って、「個人利用の公共交通」という目的で考えられているサービスで、素朴なサービスの形態は「短時間レンタカー」であり、利便性を高めるため自由に乗り捨てできるサービスに進化させたものである。現状では公共交通として、環境に配慮することからも電気自動車の活用がセットでシステムが考えられ、「電気自動車の全自動セルフサービス」といわれるようなシステムが基本となっている。

いずれも実験の段階で実用化し定着しているものではないが、公共交通としてのサービスレベルの設定と採算性の問題がある。需要把握と公共交通の一部として適切な料金設定の現実的なレベル、本格実施の時の適正規模を見出すことが課題である。

2] カーシェアリング

カーシェアリングは、個人利用の車よりも利便性を大きく損なうことなく、経済的に車を利用しようとする個人の選択をベースとしている。カーシェアリングの成立は、小規模なレベルで共同利用を実行してきた草の根的な利用に端を発している。地域に根ざした運営主体が、それぞれの条件のもとで適正規模等を把握し成立させ、経験的な方法でカーシェアリングのカテゴリーを徐々に確立させてきたといえる。従って、第一義的には公共的目標はないが、個人所有の自家用車と比べ環境面、財政面での効果がみとめられる。カーシェアリングの普及による車の総量減少で、都市空間の節約効果があり、また総体として交通量の減少も普及していく。運営上の余裕から、次第に電気自動車等低公害型自動車の導入傾向も少しずつ生じている。重要な点は、個人で車を所有せずとも、車の利便性を享受できることである。

 

一般のカーシェアリングでは、スタートは個人レベルでの経済性が最も大きなファクターであった草の根的な車の共有が、普及し一定規模の市場を形成してきた。次第に不特定の車を短時間借りるということに変化、発展して、さらに、予約制から登録者がICカードを使う状況になり規模やサービスの拡大が進むと、公共レンタカーが目指しているサービスとの境がなくなってくる。都市交通の一部を担う役割として注目され、公共交通機関と連携したサービスも数カ所でスタートしている。

 

 

 

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