2. 理解度・視認性調査の概要
2.1 調査の目的
標準図記号の提案に向けて、図記号原案の一般に対する評価を客観的に把握し、更に必要な補正方針を探るために、理解度および視認性に関する調査を行った。調査は、印刷物による郵送アンケートと、インターネットのウェブサイトを利用してディスプレイを見ながら回答する方法(以後、「ウェブアンケート」と呼ぶ。)の2通りとした。
今回の理解度調査は、回答者の過去の経験や学習に対する理解度の確認であり、新しい提案に対しては理解が及ばないことが予測できる。一方、表示事項と表示要素については、検討委員会で1年半に亘って検討してきた結果であり、その必要性については十分検討してきた。従って、「理解度調査の適合基準に達しないものについては、補正または普及するための目安として考える」ことを調査の目的とした。
視認性調査についても同様のことが言える。案内用図記号は概ね街中や施設内に表示されるもので、通常ある程度の距離を置いて確認する。従って、視認性は本来、実際の環境の中で評価されるべきものである。今回の視認性調査は製品に適用されることを前提とした調査方法に準拠したため、評価値をそのまま適用することはできないが、「図記号そのものが複雑な図形と感じるかどうかを結論として導き出していると考えられるので、視認性補正に対する目安とする」ことを調査の目的とした。
2.2 調査方法
調査方法はカテゴリー別に選択した。