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IV-4-1-3-2. 乗船時間

海上交通特有の問題として、乗船時間の問題があげられる。

船内での利用者の行動は、乗船時間の違いによって異なるものと考えられることから、これに伴う副次的行程のニーズも異なり、必要とされる施設項目が異なると考えられる。

例えば、乗船時間が30分以内と比較的短いケースでは、利用者の行動は、乗船・着席・下船といった基本的な行程に限定されることが多く、トイレを利用する、遊歩甲板に出て景色を楽しむ等の副次的行程とこれに伴う船内の移動を必要としないケースも多いと考えられる。

一方、乗船時間が数時間以上というケースでは、トイレを利用する、遊歩甲板に出て景色を楽しむといった副次的行程に加えて、飲食、入浴等の様々な副次的行程が必要になる可能性もある。

 

IV-4-1-3-3. 利用目的の多様性

海上交通の利用目的は、離島と本土とを結ぶ生活の足として利用される離島航路から、船旅を楽しむことを目的とした長距離航路まで、様々なものがあり、また、同一の航路であっても利用者により利用目的は異なっている。利用目的の違いによって、船舶や旅客船ターミナルに求められる機能は異なるものと考えられ、こうした点に配慮する必要がある。

 

 

 

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