(3) 公共交通の状況
ここでは調査を行ったロンドンの公共交通の状況は以下の通りである。
ロンドン都市圏では、都心部での人口増加に伴い公共交通車両台数にも変化が生じた。第二次大戦後の公共交通車両の変化は以下の表3-1-3-1の通りである。バスが渋滞等による要因で信頼性を失い、次第に車両数が減少していったのに対し、タクシーの個別的な車両が増加している。ミニキャブと呼ばれるタクシー(黒塗りのロンドンタクシーとは異なる)が急速に増加している。
表3-1-3-1 ロンドンのバス・タクシーの車両台数の変化

出所) TfLプレゼンテーション資料
ロンドンの公共交通の分担率について、1999年秋に行ったピーク時のロンドンへの流入交通調査のデータがある(表3-1-3-2)。ピーク時の移動では、郊外からの流入なので国鉄の利用が多い。ついで都市内では地下鉄に乗り継ぐことから、両者の分担率は交通全体の中では80%に近い割合を占めている。
表3-1-3-2 ピーク時(午前7:00〜10:00)のロンドン都心部への流入交通のモード間分担率

※DLR=Docklands Light Railway
※( )はマイナス
出所) E023
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