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視覚障害者のサポート

 

エスカレータ

 

エスカレータでの援助はむずかしいので、視覚障害者が不安を感じる場合には、エスカレータでの昇降は避けてください。

1] エスカレータの前に来たらいったん止まり、エスカレータに直角に向いて、上り(下り)のエスカレータであることを伝えます。

2] 視覚障害者の空いているほうの手の甲(つき指しないよう)をエスカレータのベルトに導きます。

3] エスカレータのタイミングをとり、「乗ります」と声をかけながら、視覚障害者と同じステップに乗ります。

4] 介助者は、視覚障害者がステップにしっかりと乗っていることを確認し、倒れそうな場合は支えます。

5] 介助者は、1つ先のステップに移動し、視覚障害者のあいているほうの手で肘につかまってもらいます。

6] エスカレータの降りるころになったら「もう少しです」と声をかけ、降りる直前では「降ります」と声をかけます。

7] 介助者は、降りた後は立ち止まらず、視覚障害者が後に続くのを確認します。

 

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図1-15 上りの場合

 

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図1-16 下りの場合

 

トイレの利用

 

視覚障害者が、トイレの誘導を見ず知らずの人に頼むのは非常に気をつかいます。声をかけられたら気軽に援助を引き受けましょう。

1] トイレヘの誘導

誘導は、トイレの外ではなく、中まで誘導します。異性の場合は、近くの同性の人や係員(駅員など)に頼みます。

2] 状況の説明

トイレの中に入ったら、便器の形、向き、トイレットペーパーの有無や位置、水洗のノブの位置、手洗いの場所など状況を詳しく伝えます(図1-17)。介助者は、トイレの外で待ちます。

 

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図1-17

 

 

 

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