4種類の歩行条件における停止距離の差を統計的に検定した結果を以下に示す。
被験者内要因を変数とした分散分析モデルにより4種類の歩行条件間の停止距離の差を検定した結果、歩行条件の主効果(F(3,174)=6.64, p<0.001)は有意であった。続いて、Tukey HSD法を用いて多重比較検定した結果、杖あり誘導なし条件とそれ以外の3条件の間に有意な差(全てのp値が0.01以下)が認められた。さらに、白杖の有無と誘導ブロックの有無を変数とする2×2要因の分散分析モデルによる検定を行った結果、白杖の主効果(F(1,57)=6.22, p=0.016)、誘導ブロックの主効果(F(1,57)=13.04, p=0.001)、白杖と誘導ブロックの交互作用(F(1,57)=4.12, p=0.047)の全てにおいて有意な差が認められた。
つまり、「白杖を使うことで停止距離は短くなった」、「誘導ブロックを使わないほうが停止距離は短かった」、「誘導ブロックを使わない場合において白杖の効果がより大きかった」ということが統計的に支持された。
3] 警告ブロック敷設幅60cmと異種2列敷設の比較
次に、ホーム縁端を知らせるブロックの敷設幅60cmと異種2列敷設2種類との間で、停止距離と累積停止割合を比較する。