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停止歩数の定義方法を図3.11に示す。ホーム縁端を示すブロックに最初に接触した足を0歩目とし、以降1歩目、2歩目…とした。足を後ろに引くような場合でも、単純に歩数としてカウントして記録した。

停止距離、停止歩数ともに、測定された値は一切読み上げずに記録用紙に記入した。記録された数値が被験者に伝わることで、被験者がより良い結果を出そうと努力してしまうことを回避するための措置である。

 

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図3.11 停止歩数の定義

 

2] ホーム縁端を知らせるブロックがない場合(停止不要条件)

ホーム縁端を知らせるブロックがない条件では、平均歩幅と歩行速度を測定した。実験実施時の配置を図3.12に示す。

平均歩幅は、測定・記録係1と測定・記録係2が担当した。図3.13にあるように被験者が歩き始めてから3歩目を一定速度に達した地点とみなし、このときのつま先位置の床面に測定・記録係2がチョークで印を付け、10歩目のつま先位置の床面に測定・記録係1が同様に印を付けた。この間の距離をメジャーで測定し、当該試行の距離データとした。この距離データを歩数の7で除したものを当該試行の平均歩幅とした。

歩行速度は、実験指揮係と測定・記録係3が担当した。図3.13にあるように、被験者が歩き始めてから3歩目の着地の瞬間にストップウォッチによる時間測定を開始し、10歩目の着地の瞬間にストップウォッチを止めた。なお、測定の正確さを期すため、時間の測定は2名別々に行い、得られた2つの時間データを平均して当該試行の時間データとした。前述の距離データをこの時間データで除して当該試行の歩行速度(単位:m/s)を得た。

 

 

 

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