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第3章 警告ブロックの敷設幅拡張効果に関する実験

 

3.1 実験目的

視覚障害者がホームから転落する事故の要因には、様々なものがあることが報告されている1)2)。その中でも、「ホーム縁端の警告ブロックに気づかなかった」ことを要因とする転落事故は少なくない。このような事故を減少させる対策の1つとして、ホーム縁端の警告ブロックの敷設幅を拡張し、跨いでしまう確率を減少させたり、足裏とブロックの接触面積を増やすことで検知率を向上させることが考えられる。警告ブロックの敷設幅を拡張すれば、利用者である視覚障害者がブロックに気づく可能性が高くなることは容易に想像できるが、駅ホームの縁端部における警告ブロックについて、その効果の程度を実験によって検証した報告はない。そこで、ホーム縁端の警告ブロックの敷設幅を拡張することによる効果を定量的に把握することを目的として、模擬空間にブロックを敷設しての歩行実験を実施した。

 

 

 

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