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4・2・4 ケーブルの端末処理要領

(1) 概 要

ケーブルの端末処理は、大別すると機器導入後の線さばき部の処理と、端末結線処理に分けられる。

1] ケーブル端末の防湿処理が完全に行われないと、ケーブルの絶縁抵抗の低下を招き、船舶の就航後に予期せぬ事故のもとになる。

2] 端末の結線は、振動、衝撃などによって断線を生じないように注意深い作業が必要である。

また、レーダーなどの電子機器類は、誤結線のまま通電すると機器の破損を招くので慎重に行わなければならない。

機器の端末結線は、一般的には圧着端子による結線や、同軸ケーブル用各種コネクタ類の取付け工事の場合が多く、特殊な工事材料は、機器装備用品としてメーカーの支給によるのが普通である。コネクタ類の取付け法や端末結線については、メーカーの装備工事用図面に従って確実に行うことが必要である。

 

(2) 線さばき部の処理

1] 線さばき部の処理材料は、一般的には粘着ビニルテープ、熱収縮性ビニルチューブが用いられる。

2] 2心以上のケーブルは、シースを除去した根元から線心端までの介在物を念入りに除去する。

3] 絶縁ゴム(又はプチルゴム)上の布テープ類は絶縁低下の原因となるおそれがあるので、絶縁体の先端から10mm又は根元まではぎ取って、粘着ビニルテープでテーピングする。プラスチックテープの場合は、除去やテーピングの必要は無い。

4] 線端処理に使用するテープの巻付けは、原則として半重ね巻き2回以上とし、最終端部は巻き戻り防止のため、余分に1〜2回重ね巻きする。(図4・30参照)

 

 

 

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