この結果、レーダーのPPI表示画面では正常時よりも近いところに最初の円弧が表示されるので送信レベルが低下していることがわかる。一般に円弧の数は4個位で構成されており、それぞれが3〜4dBずつ順に弱く発信させられているので、レーダーの受信機の感度が悪くなっていると、その分だけ画面の中心から遠い円弧から見えなくなるので受信感度が低下していることが判断できる。
このようにして、レーダーのPPI表示画面に現れる最初の円弧までの距離と円弧の数で送信レベルの低下状況と受信感度の低下状況とを判断することができる。
レーダーの送受信機の状態が判断する例を表5・1に掲げ、また、レーダーのPPI表示画面での表示状況の例を図5・15に示す。