コントロールトランスの回転子を回して空中線を任意の方向にむけると、空中線側にある制御発信器の回転子には交流電源が接続されているので、両者の角度θ1とθ0の差に比例した電圧Eは
E=E0 cos(θ0−θ1)
となる。この電圧はコントロールトランスの回転子に誘起され、これが誤差電圧としてサーボ増幅器に加えられる。この出力によりサーボモーターを回転させ、空中線を駆動する。この場合、空中線側の角度が進んでいるときと遅れているときとでは誤差信号の位相は逆となり、それに従ってサーボモーターも逆回転する。
4・7・4 ロータリー・エンコーダ方式
デジタル化されたレーダーでは、アンテナの回転角度の伝達に光学式ロータリー・エンコーダが一般に使用されている。
ロータリー・エンコーダには、アブソリュート型とインクリメンタル型とがあり、前者は電源投入時にも直ぐ角度の情報が得られるが、極めて高価格である。