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裏面電極層を除き、すべて透明な薄膜で形成され、XYマトリクスを構成するように、電極素線群が互いに直交に配置されている。図3・20のように、これらの電極間に交流パルスを印加し、選択された交点に高電界を加え、その交点画素が電界発光することにより、所定の表示を得ることができる。

 

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図3・20

 

(2) 特長

形状

高密度実装技術により、薄型ELパネルと電子回路が一体化され厚みも薄く軽量化されている。

表示

薄膜EL発光層の採用で鮮明な表示、広い視野角を持ち視認性に優れている。

表示色

発光色は目に疲れを感じさせないオレンジイエローが多い。

信頼性

ELディスプレイは、固体の電界発光素子のため温度の変化や振動にも強く、高い信頼性をもつといわれている。

精細度、表示容量

大表示容量ディスプレイに対するニーズに対応し、ノート型パソコンで使われているディスプレイと同容量の640×480ドットタイプのものもあり、更にELの応用分野を広げるために、1mm当たり4本という高精細、大表示容量(1,024×768ドット)のELユニットのものまで開発されている。簡単な入力信号の採用で、汎用性に富んだ表示モードと高速のデータ表示が可能となっている。

(3) 実際の利用

ELは駆動電圧が高く(15〜200V)また、一般に数千時間といわれる寿命のため、そのものを情報表示装置に利用するにはまだ実用的とはいえない。LCD表示器の照明等にELパネルとして利用されることが多い。

 

 

 

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