R2−R1≒{(Hs+He)2−(Hs−He)2}/(2・R)}≒2・Hs・He/R
従って、位相差βは次の式で与えられる。
β=(R2−R1)・2・π/λ≒(4・π・Hs・He)/(λ・R)
ここで、Er=ρ・Eo・e-jα
ただし、α=φ+βであり、ρは海面での反射係数、φは反射点での位相移動、
βは経路の差による位相差である。
これにより、Et=Eo+Er=Eo+ρ・Eo・e-jαが与えられる。
ここで、Et=F・Eoと表すとすれば、
F=Et/Eo=|1+ρ・e-jα|=1+ρ2+2・ρ・cosα
であり、海面において完全反射するとすれば、ρ≒1であって
F=2+2・cosαとなる。
また、φ=180°=πであるとすれば、F=2+2・cos(π+β)となり、
三角関数の公式からF=2・sin(β/2)を得る。
これに上のβの値を入れると、
F=2・sin{2・π・Hs・He/(λ・R)}となる。
これは電圧の比であるから、電力の比はこの2乗であって、
F2=4・sin2{(2・π・Hs・He)/(λ・R)}を得る。
これが(2・4)式に入っているのである。