ここで、左辺のS1はレーダーで受信される受信電力である。 右辺の第1項は送信電力がP、アンテナ利得がGであるレーダーから距離Rの点の電力密度で、第2項のσは物標のレーダー電波の反射特性も含んだレーダー反射断面積(有効反射面積又はレーダークロスセクションという。)である。第3項は物標で反射した電波が再びRの距離にあるレーダーの所まで戻り、開口面積Aのアンテナで受信するという項である。 一般にA=G×λ2/(4×π)の関係があり、(2・1)式は(2・2)のように整理して表すことができる。
ここで、左辺のS1はレーダーで受信される受信電力である。
右辺の第1項は送信電力がP、アンテナ利得がGであるレーダーから距離Rの点の電力密度で、第2項のσは物標のレーダー電波の反射特性も含んだレーダー反射断面積(有効反射面積又はレーダークロスセクションという。)である。第3項は物標で反射した電波が再びRの距離にあるレーダーの所まで戻り、開口面積Aのアンテナで受信するという項である。
一般にA=G×λ2/(4×π)の関係があり、(2・1)式は(2・2)のように整理して表すことができる。
2・2・2 海上の近距離におけるレーダー電波伝搬方程式 船用レーダーの場合は、図2・2のように海面上にレーダーと物標とがあり、直接波と海面で反射して物標に達する間接波との合成波を考える必要があり、更に物標からレーダーに戻る場合も直接波と間接波との合成波を考える必要がある。この場合、海面図が水平と近似できる距離の伝搬を近距離伝搬とし、海面は地球表面に沿って湾曲していると考えなければならないような距離の伝搬を遠距離伝搬とする。
2・2・2 海上の近距離におけるレーダー電波伝搬方程式
船用レーダーの場合は、図2・2のように海面上にレーダーと物標とがあり、直接波と海面で反射して物標に達する間接波との合成波を考える必要があり、更に物標からレーダーに戻る場合も直接波と間接波との合成波を考える必要がある。この場合、海面図が水平と近似できる距離の伝搬を近距離伝搬とし、海面は地球表面に沿って湾曲していると考えなければならないような距離の伝搬を遠距離伝搬とする。
図2・2 海上近距離伝搬図
近距離伝搬の方程式は、次の(2・3)式となる。
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