日本財団 図書館


2] 航空機レーダーによる視認距離

海上保安庁の救難用航空機レーダーを捜索モードにした場合、そのレーダー視認距離は高度500ftでは20.2海里で、高度3000ftでは、27.3海里であった。またレーダーを気象モードとした場合は、SART信号は視認できなかったので、民間航空機の通常航空時の気象モード・レーダーには妨害を与えないことが実証されている。

 

写真6・2 レーダー映像面上のSART信号

昭和61年11月14日相模湾SART探知実験時の写真

海上保安庁巡視船「のじま」にて撮影

177-1.gif

 

写真6・3 SARTに近づいた時の映像

昭和61年11月14日相模湾SART探知実験時の写真

海上保安庁巡視船「のじま」にて撮影

177-2.gif

 

3] 捜索船がレーダーでSARTにホーミングするには、まずレーダーのレンジを12海里以上にして捜索するのがよい。これは前述のようにSART信号は約8海里の点列として表れ、そのレーダー視認距離も約10海里であることから理解される。

そしてSART信号を発見したならば、その点列の自船に近い方の端点に向かって行き、点列が正横方向に向いたならば、SARTの横に来たことを知り、点列が後ろの方向になったならば、SARTを行き過ぎたことが分かる。このようにして徐々に近づくべきである。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION