この輝点はSARTの位置を始点として、レーダー映像面の外周方向に、約8海里の長さの点列となって表示される。
この独特の信号は、容易に見分けることができ、救助船は生存者に近づいて救助することができる。
図6・14は、レーダー映像面にSART信号を発生するメカニズムを解説した図であり、写真6・2は、映像面に表示されたSART信号の一例を示している。
6・6・2 SART信号
1] SART信号の受信強度
図6・15はSART信号の受信強度の測定の一例であり、レーダー視認距離は船が遠ざかるときは8.0海里、近づくときは9海里であった。この図の中に描かれた実線の曲線は理論的計算値であり、近距離のSART信号強度は計算値より低いが、遠距離ではよく合致しており、計算によって種々の条件に対する予測が可能であることも実証されている。