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以上は電動機本体の試験項目であるが、各種付属品についても十分なる試験を行う必要がある。

 

2・4・2 機械的点検(2・2・2参照)

誘導電動機は非常に広い用途に使われるので、その用途に適した構造・特性を持っているかどうかを、本体と付属品についても十分に検査を行う必要がある。

 

2・4・3 巻線抵抗試験(2・2・3参照)

一般用誘導電動機の固定子巻線の抵抗は、ほぼ図2・37の値ぐらいである。抵抗測定は固定子巻線のみでなく回転子巻線も測定すること。これは特性算定には必要ないが、回転子巻線の温度上昇の算定、巻線の接続違いチェックのためである。なお、巻線抵抗値の各相間の不平衡は平均値の±5%以内が普通である。

 

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図2・37 固定子巻線1相の抵抗値(75℃)の例

 

2・4・4 特性試験

(1) 誘導電動機の特性として知りたいのは、負荷に対する電流・効率・力率・すべり・最大出力・停動トルク・始動トルク・二次電圧・二次電流、又はすべりに対するトルク・電流などである。これらの値を求める試験法として、普通行われるのは次の方法がある。

(a) 円線図法

(b) スタインメッツ計算法

(c) 損失分離法

(d) 実負荷試験法

(e) 損失の和による算定法

(a) は測定法としてはいちばん簡便なのでメーカーの試験法として一般に使われる。

(b) は精密な値を求めるには適しているが計算が面倒であり、余り使われない。

(c) は相手機械と連結された状態でできる。

 

 

 

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